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山仕事の無事を祈る伝統行事「十二講」を森の学校キョロロで体験

2023年02月13日 17:30更新

春を前に山仕事の無事を祈る里山の伝統行事「十二講」を体験する催しが松之山地区の森の学校キョロロで12日(日)に開かれ、参加者が手作業のわら仕事に挑戦しました。

「十二講」は春に向けて、建築や生活に使う木を伐り出し、そりで運び始めるこの時期に、山の神に山仕事の無事を祈る雪深い里山の伝統行事です。かつては多くの家庭で行われましたが生活様式が変わり、松之山地区では数十年間に途絶えていて、キョロロでは里山の伝統行事を伝えていこうと毎年体験教室が開かれています。ことしは南魚沼市から訪れた親子連れ1組が参加し、屋根葺職人でもあり、松之山の伝統行事に詳しい佐藤一善さんからお供え物づくりで使うわら仕事を学びました。

十二講ではカラコと呼ばれる米粉の団子をわらで作ったツトッコと呼ばれる容器に入れ、弓矢と一緒に雪の上にお供えします。参加者は佐藤さんのお手本を見て、わらを叩いてやわらかくし、結ってひも状に作る作業に苦戦しながら、弓矢とツトッコを作りました。

お供えものが完成するとキョロロの玄関前の雪の上に飾って、山仕事の無事を祈りました。 


参加した小学2年生
「作業は大変だったけど楽しかった」


「昔はいろんなことに意味があって、神様とつながりがあったんだと感じた。昔はすべてわらでやっていて、今の生活から見れば昔のほうがすごくて、佐藤先生のわら紐づくりは魔法のようだった」

佐藤さん
「昔はカラコを作るときはなによりもうれしかった。カラコだけで1週間くらい茶飲みを楽しんだ思い出もある。昔は何をするにも山から。昔は家を建てるにも、いろりの薪を取るにも山に入って木を切ってきた。今は山が手入れされなくなって悲しい。こうやって山を守ってきたから今があることをわかってほしい」

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