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里クマにラジオや鈴の音は効果ありません…クマ人身被害防止講演会

2025年06月11日 17:19更新

県内には3000頭いる!?

昨年度、十日町市と津南町でクマによる人身被害が3件発生したことを受け、被害を未然に防ぐ方法や妻有地域に生息するクマの詳しい生態などを学ぶ講演会が5日(木)に開かれました。

十日町市と津南町では昨年度、畑にいた80代の女性が突然襲われ頭部に重傷を負うなど、クマによる人身被害が3件発生しました。この講演会はこうした被害を防ごうと十日町地域振興局が管内で初めて開いたもので、松代・松之山会場では住民や観光関係者など10人が参加しました。

講師のひとり、県猟友会十日町支部の池田富夫支部長によりますと、管内に生息するツキノワグマは55年前の時点で猟友会の中でもほとんど目撃情報がなかったのに対し、25年前の平成12年頃から徐々に民家や田畑がある里山に近づくようになり、農作物への被害が出始めるようになったと話しました。

クマの分布域拡大の要因には農家の高齢化などで耕作放棄地が増えたことやハンターの減少、担い手不足を挙げています。県の調べでは令和5年末で県内のツキノワグマの生息数は約1100頭と推定していますが、池田支部長は「確実に3000頭はいる」と捉えています。

さらに近年は人里近くでの冬眠や子育てを覚えたことで、ラジオなどの音に慣れた「アーバンベア」も増えてきているということです。

県猟友会十日町支部 池田富夫 支部長
「普通一回の出産で2頭産む。過去は1頭しか長らえなかったが、(里地での子育てによって)今のクマは全て2頭とも育つのでクマが倍に増えた。ラジオや鈴の音は里クマにはほとんど効果がない

講演会ではクマの被害を防ぐための対策として、家の周りに生ごみなどを放置しないことや農作物を育てている畑には電気柵を囲うことが紹介されました。またクマは昼行性で特に朝と夕方に活発に活動するので、山へ出かける時はその時間帯を避けること。万が一、遭遇した場合はクマを刺激しないように背中を見せないようゆっくり後退し、それでも襲われそうになったら致命傷を避けるため、その場でうつ伏せになって頭・首・腹などの急所を守ることが重要ということです。

この講演会はこのあと中里体育館など管内4つの地域でも開かれます。詳しくは十日町地域振興局のホームページをご覧ください。

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