2023年07月28日 18:47更新
十日町市の子どもたちに読書を好きになってもらおうと、ある「サミット」が28日(金)に十日町情報館で開かれました。はたしてどんなサミットだったのでしょうか?
サミットに参加したのは、十日町市内のすべての小中学校の図書委員のメンバー48人です。サミットでは子どもたちに読書に親しんでもらうために何ができるか、毎年各学校の図書委員が集まり、学校図書館の運営や本の貸し出しの利用促進について意見交換しています。
この日は初めに、吉田小学校と水沢中学校の図書委員が、これまでの取り組みの成功事例を紹介しました。吉田小学校では本のカバーにクリップをつけて磁石をつけた割りばしを釣り竿に見立てる「本釣りゲーム」というイベントを行ったところ、低学年を中心に、釣った本を借りた人が多くなったということです。
また水沢中学校の図書室はランチルームと兼ねている中、教室前の廊下に出張図書館コーナーを設けたり、先生や生徒リーダーの好きな本を展示する本棚を本人の名前を伏せて図書室に設け、数週間後に昼の放送でその人物のインタビューを流す取り組みなどを行っています。
こうした成果によって、4月から7月24日までの本の貸し出し数は去年1年間の54冊より多い81冊に。図書室の利用者は309人から588人に増加したということです。
このあと参加者は、各学校の図書館担当の教員と一緒に8つのグループに分かれて、日頃の図書委員の活動について情報交換しました。
橘小6年生
「橘小は運動好きが多くて、すぐに体育館や外に行く人が多い。朝読書くらいしか読む時間がないのが課題。すごいなと思ったのは本釣りゲーム。これはおもしろそう。本を釣るゲームなんて考えたこともない。やってみたいと思う」
下条小6年生
「本の並べ方も参考になった。下条小と違う取り組みが沢山あったので、取り組んでみたい」
千手小6年生
「川治小学校の『押し本総選挙』をやってみたいと思った。まわりの好きな人の本が分かると、その本を取り入れて、もっと図書館を使う人が増えるので良いと思った」
中里中3年生
「うちの学校とは違う盛り上がりを見せている取り組みが多くてすごい。川治小の『押し本総選挙』は低・中・高学年が集計途中と結果発表で盛り上がっている。全校を巻き込んでいるのがすごい。中学生になると貴重な時間が増える。その時間を使ってまで読みたい本を置くのが大事かなと思った」
下条中3年生
「課題は中学3年生や男子の借りることがすくないこと。貸出冊数を1冊ではなく、2・3冊に増やすアイデアは、女子には本好きが多くて続きが気になる人がいるので良いのかなと思った」
サミットでは市学校教育課の細木久成課長が、ことしの全国学力テストの調査で、一日の読書時間が十日町市の小学6年生と中学3年生は全国平均のそれぞれ32分と24分よりも1分ずつ多かったことを紹介し、「子どもたちがもっと本に親しんで、読書の量と質が豊かになり、人生が豊かになれば良いと思っている」と話していました。
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