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伊のサルナシ研究家が十日町市の農園を視察

2023年08月02日 17:37更新

イタリアでサルナシ栽培を研究している、国際的果物コンサルタントのフェルディナンド・コーシオ博士が1日(火)、十日町市を訪れ、サルナシ栽培に取り組む株式会社藍匠の農園を視察しました。

フェルディナンド博士は、これまでにベローナ州の果樹研究所やワインブドウ試験所の所長を務めるなど、イタリアのフルーツ栽培研究の権威です。現在は果物コンサルタントとして国際的に活動しているほか、育種家としてキウイフルーツやザクロ、ナツメなどの研究に取り組んでいます。サルナシについては世界中から1500種以上の品種を集めて研究しています。

今回はサルナシやマタタビの種を集めたり、自身が品種開発したサルナシのテスト栽培をしてくれる農家を探すために来日しました。5週間かけて香川県や北海道など日本各地を巡る中で十日町市を訪れました。

藍匠の農園は3ヘクタールの敷地で、市内で自生していた4品種のサルナシを5000本ほどを栽培しています。収穫量は年間でおよそ5トンです。通常、サルナシはブドウのように棚を作って栽培しますが、豪雪地の十日町市では棚づくりが難しく、樹木を一本立てにしています。

フェルディナンド博士は農園を視察し、オスの木の花粉をとって人工的につけることで、種がしっかり入って実が大きくなる栽培方法や、生産拡大に向けて、1本立てでも木の下部の方から実を付けさせる工夫などをアドバイスしていました。その上で「野生の4品種を増やして育てているのは地域の宝になるし、とても賢いやり方。二本立てや棚で育てるのはよく見るが、一本立てはこれまでに見たことが無い。豪雪地帯の育て方は非常に珍しい」と話していました。

さらに「十日町産のサルナシの緑の色味がとてもきれい」と話し、市場に向けても大きな強みとなると太鼓判を押していました。

株式会社藍匠 柳幸雄 代表取締役
「フェルディナンドさんは1500種類ものサルナシを育てていて、イタリアは日本よりも生産量が100倍も多い。さらに我々もサルナシサミットをやるが、外国でも30か国くらいでサミットをやると聞いて、世界ではサルナシはすごいんだと改めてびっくりした。日本の健康食品や製薬会社からも受注が来ているが絶対量が足らない。これからそれに応えるよう量産していきたい」

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