2024年02月02日 18:36更新
十日町市立松代中学校の3年生が「未来の松代を語る会」を1日(木)に開き、地域づくりに携わる地元の大人たちに、自分たちが考えたまちの活性化につながるアイデアを発表しました。
松代中学校では1年生から3年生まで「松代学」と題して地域を巡って、歴史や文化を調べたり、まちの人の声を聞いて郷土愛を育む学習を進めています。
3年生23人は今年度、生徒一人ひとりが地域活性化のために何をしたらいいかを考えてきました。未来を語る会では、これまでの学習の集大成としてアイデアを大人たちに提言します。
生徒たちのアドバイザーとして商工会や市民団体の代表など地域づくりに関わる9人を招き、4つのグループに分かれて発表しました。
その中では「越後まつだい冬の陣」の地域内外の大人が多く参加する会場に、子ども向けのブースを設け、イベントに訪れる世代の幅を拡げてはどうかと提案がありました。また、そうしたイベントの会場で棚田米のおにぎりをふるまって棚田の存在をアピールし、定住人口の拡大につなげるアイデアも披露されました。
このグループでは、古民家や空き家をコワーキングスペースに改装して観光客に仕事環境を提供し、定住を促す提案をしました。発表では「松代を観光だけで終わらせないために、コワーキングスペースの開設がよいと考えた。実際にこのようなことを行い、地域活性化や人口増加に成功した地域がある」と説明しました。
樋口彰 松代支所長
「古民家に目を付けてくれた。古民家のコワーキングスペースは、実際に今もいくつかできつつある。情報が子どもたちにしっかり行き渡っていることを認識してうれしく思っている。子どもたちが『未来の松代を切り開き作っていくんだ』という気持ちが伝わってきて本当にうれしかった」
発表した3年生
「松代にも空き屋が増えていて、それが取り壊されるのは寂しい。空き屋を別の形にして新しい魅力になればいいなと思い発表した。大人からの意見だと、私たちとは違う視点もあるので参考にして、これからも学びを深めたいと思う。古民家でできるカフェなどもやってみたい」
このあとパネルディスカッションが行われ、十日町市松代支所長の樋口彰さんが「地域のイベントに観客ではなく、実際に運営するほうになってもらいたい」と呼び掛けると、生徒は中学生として今何ができるかを真剣に考えていました。
参加生徒
「自分も行事に参加できるところは参加したいという思いが強まった。大人になってからもここで働けたらと思っている」
松代中学校 村山裕之 校長
「地域振興に関わる人に聞いてもらい、大人から『それは厳しいよ』といった視点ももらえれば、より現実的になると思って、この発表会を開いた。下級生にこの思いをつないでいって、アイデアが現実的な物になるようにつなげていけたらと思う」
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