2024年09月04日 21:00更新
おいしいだけではないのです!
コメ作りの現状や農家が抱える課題を子どもたちに学んでほしいと、JA魚沼の職員による「お米の出前授業」が30日(金)に十日町市立東小学校で開かれました。
東小学校の5年生42人は1年を通して田植えや稲刈りを体験し、コメ作りについて学んでいます。出前授業ではJA魚沼基幹営農センターの阿部冠太さんから魚沼コシヒカリの生産地、十日町地域でのコメ作りの現状や農家が抱えている課題について説明を聞きました。
その中でコメ農家の数は、十日町地域に平成22年度時点で約3600戸あったのに対し、12年後の令和4年度では1500戸も減り、約2100戸になったということです。さらに農家の年代層で一番多いのが70代で全体の28.2%を占める一方、20代はわずか0.1%と将来の担い手不足が確実となっています。
あわせて、JA魚沼十日町地域でのコメの集荷量は平成22年度時点で約1万1300tだったのに対し、令和4年度では約8300tまで落ち込んでいます。授業ではブランド米栽培の影でこうした厳しい実態がわかるデータが三択クイズなどで紹介され、子どもたちは真剣な表情でメモを取っていました。
児童
「この授業でコメの消費が減っていることが分かった。将来はほかの仕事に就くかもしれないがコメ作りもいいなと思った。農業が楽しいと思えばみんなやりたくなると思う」
「コメの消費量と生産量が減っているから、もっとコメを食べることで農家の人に感謝しようと思った」
JA魚沼基幹営農センター 阿部冠太さん
「十日町のコメ農業の現状を知ってもらうことで、農業について少しでも意識が変わるきっかけになってほしいと思う。少しでもコメを食べてもらって消費量を増やしてもらうことで、農家の人がコメを作って良かったと思ってもらえるようになればいい」
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