2023年12月21日 16:28更新
新種の学名は「ダクティロラビス キョロロ」!!
十日町市松之山にある森の学校キョロロの周辺で見つかったハエ目ヒメガガンボ科の昆虫が、このほどニュージーランドの学術雑誌に新種として掲載され、採集地にちなんで学名にキョロロの名前が付きました。
これが新種として発表されたダクティロラビス キョロロ(Dactylolabis kyororo)です。ハエ目ヒメガガンボ科、コケヒメガガンボ属の一種で、体長は8mmから9mmほど。羽に黒い筋模様が入り、脚の色の黒味が強いこと、さらにオスの交尾器の内部が特殊な形状をしていることが特徴です。
発見したのはガガンボの調査しているキョロロの研究員、加藤大智さんです。加藤さんはおととし、キョロロの森の沢にトラップをしかけてガガンボを採集していたところ、この個体を見つけました。
加藤大智さん「コケヒメガガンボのグループは、日本で2種しかいないと思っていたが、『あれ?なんか変だぞ』と気づいた。脚が全部黒くて、ごつい感じがあった。よく見てみたら、交尾器の形も違うし、これは『第3の種だ!』となった」
その後、去年は新発田市で1個体、今年はキョロロの敷地内で生きた状態で1個体を採集しました。加藤さんは全国で調査を進める中で、この個体が確認されたのは2地点だけであることから、ガガンボの中でも希少性が高い種とみています。加藤さんがこのガガンボについて研究をまとめた論文は、11月22日に発表された動物分類学に関するニュージーランドの学術雑誌ズータクサに掲載されました。学名は採集地にちなんで「ダクティロラビス キョロロ」として記載されました。
加藤大智さん「キョロロの名前付けの発案は私です。もし、キョロロで初めて見つけた新種がいれば名付けたいと前々から思っていた。念願がかなった」
キョロロの標本をもとに、新種として認められた昆虫は今回で6種目、うち5種はすべてガガンボです。
加藤大智さん「せっかくキョロロという名前をつけたので、多少でもキョロロの存在感が世に広がれば。キョロロに来てくれるお子さんの中には、新種を見つけたい子もたくさんいるので、刺激になればいいなと思う」
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