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手植えのときに座れて楽チン!お悩み解消の補助具で田植え体験会

2024年05月20日 16:33更新

十日町市内各地で田植えのシーズンを迎えています。中里地域の宮中では、「天然酵母パン 穂んわか」の山田寬子さんが営む水田で、手植えの体験会が19日(日)に開かれ、業界誌でも取り上げられたユニークな道具が登場しました。

天然酵母パン「穂んわか」を営む山田寛子さんは、中里地域の宮中にある約1200平方mの水田2枚を借りて、パンの材料にするコメを6年ほど前から育てています。田植え前には代かきを行わず、無農薬に加え、中干しをしないで水を張り続ける自然農法にこだわっていて、毎年の田植えも機械に頼らず、手で植えています。 

天然酵母パン 穂んわか 山田寛子さん
「自然農だと耕さないことで生き物の命のつながりがずっと保たれているということや、栄養素がたまっていくという考え方が好きなので不耕起で行っている。ほかの田んぼでは中干しするが、中干しをするとオタマジャクシなどが死んでしまうので生き物のためにも、ずっと水を入れていて稲刈りの時だけ少し前から水を抜いている」

この日、山田さんは会社員で夫の重人さんと共に田植え体験会を開き、市内外から集まった8人が手植えに挑戦しました。

参加者
「田植えは初めてだったので、どんな感じかと思ったが、自然の中で田植えをした時の泥や田んぼに入った時の感触が、なかなかふだんは味わえない感じだったので、いい体験をさせてもらったと思った。今後も縁があればこの田んぼに関わっていきたいと思っている。」

体験会に登場したのがオリジナルの「田植えイス」です。手植えで中腰になるときに、腰掛ける場所を作ることで腰や足への負担を少しでも軽くしようと、重人さんが去年独自に開発しました。使い方は補助具として長靴にさし込むだけ。

ハイテクに頼らないユニークで便利な道具としてこの春、一般社団法人農山漁村文化協会が発行する月刊誌「現代農業」5月号で大きく紹介されました。

開発者の山田重人さん
「無農薬で生き物を大切にしながらやろうとしたら手植えをしないといけないが、この先ずっとやろうとしたら腰痛を改善したいという思いがあり、手探りでまだ改良するところはあるが大部分が完成品のような形で作れた。気持ちよく、楽しく、疲れず、末永くやるためには無理せずにするための道具が必要だった。歩くことや避ける、あぜをまたぐなどの動作についてはクリアしたので、もう少し工夫できたらいいと思う」

参加者
「(田植えイスで)足が楽になった気がする」
「田植えイスは、去年より履きやすかったが、脱ぐのに時間がかかったので、もう1歩の改良をお願いします」

天然酵母パン 穂んわか 山田寛子さん
「夫の取り組みは、周りに興味を持ってくれる人もいて、子どもたちが食いついてきてくれるところがいいと思っている。皆さんが来てくれて真剣にやらなくても楽しんでもらえるだけでうれしいし、本当にありがたい。去年朝に草取りに来たら、すごく気持ちよくて、風景もきれいだったので朝、草取りを頑張って、また秋にみんなで楽しく収穫したいと思う」

なお、「天然酵母パン穂んわか」では、この田んぼで収穫されたお米を使ったパンを不定期で移動販売しています。くわしくはSNS(facebookinstagram)をご覧ください。

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