2025年07月04日 18:10更新
事故や犯罪に遭った被害者や遺族の心の痛みに触れる「命の大切さを学ぶ教室」が3日(木)、県立十日町総合高校で開かれました。
「命の大切さを学ぶ教室」は事故や犯罪に巻き込まれた被害者を思いやる気持ちや防犯意識を持ってもらおうと、警察や学校、被害者支援団体などが全国で開いています。今回は県警などの主催で十日町総合高校の全校生徒約350人を対象に開かれました。
講師に招かれたのは平成13年に交通事故に巻き込まれて夫を亡くし、自身と次男も後遺症が残る重症を負った三宅とも子さんです。三宅さんは家族と一般道路を走行中、速度90kmで反対車線から突っ込んできた暴走車両に衝突された当時の事故の様子を生徒たちに話しながら、「命を大切にすること」、「お互いを尊重し、認め合うこと」「交通ルールを守り、安全に運転すること」「家族の中で交通安全について話し合うこと」の4つのメッセージを生徒たちに贈りました。
三宅とも子さんの講演
「事故に遭ったときから、私たち家族の時間は止まったまま。加害者とその家族からは形だけの謝罪しかなかった。加害者に対しての怒りは無くならない。なによりも夫を返し、子どもたちの後遺症と心の傷を治してほしい」
3年生女子
「今回、被害者には計り知れない苦痛や思いがあることや、どんな気持ちでその後の人生を送らなくてはいけないか知れた。ふだん道路を渡る際や歩道を歩いている時、止まらない車や急に飛び出してくる車が多くある。交通事故は一瞬で、被害者にも加害者にもなり得る。道路を利用する際は、すべてにおいて自分に責任を持ち、周りの人のことを考えて行動していきたい。特に車両を運転する側は、ほかの人に配慮し運転を行う必要があると感じた」
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