2023年12月07日 12:05更新
銀行の窓口で大金を引き出そうとする高齢者に行員が話しかけ、詐欺を未然に防ぐ「声かけ訓練」が5日(火)、大光銀行中里支店で行われました。
訓練は十日町警察署の指導のもと、大光銀行中里支店の行員3人が参加しました。窓口に70代の女性が訪れ、家のリフォーム代として自分の定期預金を解約し、現金150万円を引き出そうとする想定です。
行員は女性が慌てている様子を見せたため、お金の使い道を尋ねましたが、女性は「大丈夫、詐欺ではないから早くして!」となかなか答えてくれません。
行員はチェックシートに基づいて「現金の振り込みや引き落としを誰から頼まれたか」や特殊詐欺で多く見られる手口に該当していないかを一つひとつ丁寧に女性に尋ねていきました。すると、息子を名乗る男が会社の小切手をなくしたために150万円が必要とかたり、さらに「銀行で解約理由を聞かれたら家のリフォーム代と言ってほしい」と女性に頼んでいたことが発覚し、訓練の中で詐欺の被害を防ぐことができました。
訓練に参加した行員
「利用者が家のリフォームしていると現金で持ち帰る人がいっぱいいるので、普段ならそのまま現金を渡してしまうと思う。こういうケースを知れたので、訓練はいい勉強になった。今後の業務に生かしたい」
新潟県警では、金融機関の職員がこうした状況でも落ち着いて利用者に質問をするために、今回の訓練で用いたチェックシートを県内の金融機関や郵便局に配付しているということです。
十日町警察署生活安全課 小柳津穂 課長
「銀行は特殊詐欺防止の最後の砦として、お客に金の使用用途を聞いたり、疑いがあるときはすぐに警察署へ連絡してほしい」
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