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芸術祭の今後は⁉十日町市議会が北川フラム氏と初の懇談会

2024年02月09日 18:18更新

十日町市議会が大地の芸術祭の総合ディレクター北川フラムさんを招いて、初開催から四半世紀を迎える芸術祭の今後の展開について7日(水)、意見を交わしました。

 

懇談会に参加したのは市議会議員23人と、2000年から始まった大地の芸術祭の総合ディレクターを務めている北川フラムさんです。懇談会は大地の芸術祭の運営側とつながりを深めたいと議会側からの呼びかけで初めて開かれました。

はじめに、北川ディレクターが大地の芸術祭が国内外にもたらした影響や実績、四半世紀にわたるこれまでの歩みを振り返りました。そのなかで、第1回展では作品展示を受け入れる集落の数は28、来場者は16万人台でしたが、第6回展以降は展示集落が100を超え、来場者が50万人を超えているデータが示されました。

また歳入面では、18%が地元自治体から、55%が国からの補助金や企業からの寄付・協賛金で、残りの24%がパスポートや鑑賞券収入で賄っていることが示されました。

続いて、北川ディレクターが今年の芸術祭の見どころを紹介したあと、意見交換が行われました。議員は、芸術祭を継続していくにあたって、日頃から感じている質問や意見を北川ディレクターに投げかけました。

中林議員「市街地に関して、今後も地元の人たちと関わってつくりあげるような作品があるのか」

北川さん「いつも悩ましい話で、地元に声をかけるが、その時に意見は出てこない。僕の知っているだけで2回に1回は大きな投げかけをしたが、全部腰砕けになっている。なんとかならないだろうかと本当に思う。もったいない」

中林議員「十日町の芸術協会との関わりは?今のところ『芸術祭のまち』で『芸術のまち』になりきれていない。芸術祭と芸術が分かれているからで、ここが一緒にできれば…」

北川さん「最低限の話として作品の公募をとっている。日本・外国を含めたすごい人たちが出してくる中で作品を選抜している。十日町の芸術祭は新しく、面白くなっていかないと人が来ない。例えば大地の芸術祭に3回連続で作品が選ばれたら、どこの美術大学でも先生として招へいする。それだけ世界的な価値がある芸術祭になっている。そこに皆さん応募してほしい、そこで勝負してほしい」

大嶋議員「地域を歩いていると運営当初の人たちが高齢になり、『とてもできない』という声も…」
北川さん「一番大きな課題は高齢化。若い人たちとなかなかつながれない。高齢化という中でできるやり方を考えなくてはいけない」

福崎議員「国がこれだけの予算付けをしているが、自主財源でやっていきましょうみたいな話が自ずと先には出るかもしれない。北川さんの使命感は?」

北川さん「パスポートと民間からで約5割に。この部分がここまで来た事が重要と思っている。自前で運営していけるような堅さを持たないといけない」

福崎議員「市民にできることとして、地元特権でパスポートを市民全員に配布するとか、市民にその気を持たせることも大事なことなのでは」

北川さん「文化というのは金を払って支えるもの。もらったもので見に行っても文句も言えない。芸術祭としてどうするかは別だが、個人的には自分で金を払って見に行きたい」

今回の懇談会が企画された背景には、瀬戸内国際芸術祭の運営側と香川県議会が定期的に懇談会を開いていることがあり、十日町市議会では今後も継続していきたいとしています。

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