2024年02月21日 15:39更新

鎌倉時代に活躍した武家一族、大井田氏の功績にちなんで、スポーツや文化活動で活躍した生徒に贈られる大井田賞の授賞式が17日（土）十日町市立中条中学校で開かれ、4人の生徒が奨励賞を受賞しました。

大井田氏は鎌倉時代中期に現在の中条地区に移り住んだ武家一族で、大井田城を拠点とし、鎌倉幕府倒幕などに功績を残しました。

石碑「大井田氏発祥の地」

現在、十日町市には大井田姓を名乗る家はありませんが、全国に散らばった子孫たちが先祖が住んでいた十日町市に集うサミットを平成3年に開いたのをきっかけに、全国大井田同族会が結成されました。以来、同族会は中条地区と交流を深めています。

大井田賞の授与はこうした歴史を伝え、先人のように活躍してもらおうと同族会が始めたもので、毎年スポーツの成績や文化活動の成果に応じて、中条中学校の生徒を表彰しています。

左：波形泰良さん／右：水落沙歩さん

左：高橋 美遥さん／右:玉城 福太郎さん

今回の授賞式では、北信越大会の陸上3000mで7位に入賞した3年の波形泰良さん。全国小・中学生作文コンクールで県の最優秀賞を受賞した2年の水落沙歩さん。そして優秀賞を受賞した3年の高橋美遥さんと1年の玉城福太郎さんの4人が奨励賞を受賞しました。

波形泰良さん
「3年間の努力の結晶が今年実った。上位入賞することができたのは、つらい練習を乗り越えてきた結果だと思う。去年は駅伝で受賞したが、自分だけの力ではなかったので、今年は自分の力で受賞できてうれしい」

高橋美遥さん
「受賞できたことを心からうれしく思っている。これから受験を通して、新しい生活が始まっていくので、この賞を胸に自分なりに頑張っていこうと思う」

大井田賞は、平成18年から始まり、これまでに総勢150人が受賞しています。

全国大井田同族会 大井田親則 副会長
「大井田郷にある中条中学校で、先人の思いである平和への希求を僅かながらでも伝えて、形に表すために表彰をしている。生徒から素直に感謝のことばをもらえるのは、ありがたい。こちらが感謝しなければならないと思う。故郷に帰ってきたというか、700年経っても大井田を大事にしてもらっていることに対して、心のふるさとという感じがする」