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「ホトケドジョウ」研究の十日町高校生物部「ぎふ総文」で奨励賞

2024年09月06日 15:37更新

絶滅危惧種の淡水魚「ホトケドジョウ」の研究をしている十日町高校の生物部が、8月に岐阜県で開かれた全国高等学校総合文化祭で、上位賞3つに次ぐ奨励賞を受賞しました。

全国高等学校総合文化祭(清流の国ぎふ総文2024)の自然科学部門ポスター発表で奨励賞を受賞したのは、妻有地域に生息するホトケドジョウの特徴をまとめた、十日町高校生物部3年の野崎昊太さん、石田妃菜佳さん、霜垣咲さん、阿部未彩樹さんの4人です。十日町高校生物部としては5回目の総文出場、5度目の入賞となりました。

ホトケドジョウは、湧き水のある流れの緩やかな湿地や水田に住む体長約6cmのドジョウ科の淡水魚で、県の絶滅危惧種に指定されています。生物部では2021年に市内でホトケドジョウを発見して以来、代々研究を引き継いでいます。

4人は妻有地域のホトケドジョウに斑点模様があることに着目して、県内と長野県の各地に生息するホトケドジョウの遺伝子調査を進めてきました。その結果、斑点模様があるのは十日町市から長野県北部に生息する「南関東集団」に限られると結論づけ、去年12月に県の高校自然科学系クラブ研究発表会で最優秀賞を受賞しました。

関連記事:十高生物部 ホトケドジョウの遺伝子研究で「ぎふ総文」出場決定

ぎふ総文に向けては、ホトケドジョウの採集地点を2か所追加したほか、斑点模様の有無を見分ける新たな判断要素として、ホトケドジョウの各部位のサイズの違いに焦点を当てて、さらに研究を深めて発表に挑みました。しかし今回の研究では、斑点模様が表れる要因の解明には至らなかったということです。

生物部3年生 野崎昊太 部長
「欲を言えばもうひとつ上の賞が欲しかったが、他校も強かったので奨励賞をとれてよかった。(評価対象にもなる)質疑応答では『斑点模様がなぜあるのか』という質問が多かったが、
まだ判明していないので答えられなかった。ほかは想定内のものがほとんどだったので落ち着いて応答できたと思う」

生物部3年生 霜垣咲さん
「私は主にホトケドジョウの飼育管理を担当してきた。最初は手探りで徐々に慣れてきたが大変だった。繁殖も試みたが卵が採れなくてすごく大変だった。昔から魚が好きで大学もその分野に進みたいので、とてもいい経験になった」


また発表では今後の課題として、ホトケドジョウの保全を掲げています。市内で確認されているホトケドジョウの生息域では今年11月から、ほ場整備でコンクリートで埋め立てる計画が進んでいます。生物部では工事を担当する十日町地域振興局と相談の場を設けて、代わりの生息地を用意する「生息域外保全」を目指しています。


生物部3年生 野崎昊太 部長
「斑点模様の原因究明とホトケドジョウの保全は今後1年生に託していきたい。特に保全は第1優先でやってほしいと伝えている。1年生は10人いるので総力戦であたってもらいたい」

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