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遡上シーズン前に宮中取水ダムの大型魚道にサケの捕獲トラップを設置

2024年09月20日 16:21更新

サケの遡上シーズンを前に、JR東日本が信濃川の河川環境の改善に活かそうと、遡上状況を把握するための捕獲トラップを18日(水)、宮中取水ダムに設置しました。

宮中取水ダムの脇を通る大型魚道に設置されたのはサケを捕獲するためのトラップです。幅2.6m、奥行き2.4m、高さは6.4mあり、大型クレーンを使って2基が設置されました。

遡上調査期間は10月1日から31日までの1か月間で、ここで捕獲されたサケは中魚沼漁業協同組合に渡り、増殖などに活用されます。過去4年の遡上数を見ると、2020年に996匹が確認されましたが、去年秋の調査では49匹しか確認されておらず、減少傾向が続いています。

JR東日本 河川環境マネージャー 枡本 拓 博士
「1個体でも多くサケが遡上してきてくれるようにその状況をしっかり確認していく。海水温や地球環境の要因があるようなので、そういった情報を聞きながら結果が出た時に勉強していきたい。10月は遡上調査もやっているので一般の人にも宮中取水ダムに見に来てほしい」

信濃川の河川環境調査を巡っては、信濃川中流域水環境改善検討協議会が流域に生息する魚の種類やサケの遡上状況などを調べるモニタリング調査を平成21年から担ってきました。その後、サケの遡上数の変動は新潟県のサケが戻って来た数、いわゆる「サケ来遊数」と一致して、自然変動による影響が大きいと評価されたことなどを理由に、令和4年度で協議会としての調査が終了し、去年からはJR東日本が自主的な調査を続けています。

今年6月の調査では魚道を23種類の魚が遡上していることが確認されました。またサケの捕獲調査は魚体への負担が大きいことから、JR東日本では新たにウロコやフンなど、水中に溶け出した生物由来のDNAを含む水のサンプルを調べる「環境DNA調査」を去年10月から導入しています。この調査の結果はまだ検証中ということで、今後しばらくは捕獲調査とあわせて行っていく方針です。

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