2025年04月24日 12:19更新
都会の人にハイブリッドな農業ライフを提案!
「通い農」として市外から足を運んで農業をする人たちのための拠点施設「棚田ステーション」が松代地域の蒲生集落に完成し、オープンを祝って19日(土)に内覧会とセレモニーが開かれました。
「棚田ステーション」は、都市部から農業を体験しに里山に訪れるいわゆる「通い農」をする人や棚田の保全に協力してくれる移住者たちの拠点となる施設です。そうした人たちを増やし、都市と里山に新たな循環を生み出そうと地域おこし協力隊の星裕方さんが中心となって整備を進めてきました。
完成した施設はJA魚沼の山平支店だった空き家を改修したもので、蒲生の棚田や儀明の棚田に歩いて10分ほどの距離にあります。改修した3階部分は男女別の更衣室兼ロッカールームが設けられました。
男性側は約10㎡、女性側はその倍以上の広さで、どちらにも大中小のロッカー22個ずつが設置されました。棚田ステーションでは稲刈り鎌や長靴、苗かごなど農作業で使う道具の貸し出しも行うため、都会から来た人も着替え荷物以外は手ぶらで来て農作業の体験ができます。
また2階部分は農作業の合間のくつろぎ場所やリモートワークができるコワーキングスペースが設けられました。30人まで収容可能で地域の人たちの集会などにも利用できます。また2階の階段前のスペースには、長岡造形大学の学生3人がデザインを手掛けるキッチンもついたカフェ・ギャラリーの整備も進められています。
内覧会には地元の人や施設の整備に携わったボランティアなど23人が集まり、新しい施設の稼働を祝いました。
蒲生集落から
「地元と都会の人をつなげる場であってほしい。農家が減ると田んぼが使えなくなってくるが、交流をしていけば人口が増えるかもしれないし、いいことだと思う」
東京からの移住者
「施設があると、もう少し泊まって、温泉に入って翌日はここで仕事をしてから帰ろうなど、いろいろな楽しみ方を知る人が増えて、関係人口は増えると思うし、刺激のある場所ができたのはいいことだと思う」
棚田ステーションはビジター利用で1日1000円。ワーケーションとして複数日滞在する人向けには週に3000円。1年を通して通い農をする人向けに年間1万円の個人プランのほか、法人向けのプランも用意していて、ウェブサイトで予約、決済できます。
地域おこし協力隊 星 裕方さん
「自分の好きなタイミングで棚田ステーションを訪れて、自分が好きなようにロッカーを利用して着替えて田んぼを作る。そして、荷物を置いて東京に戻ることで、農に触れるハードルをもっともっと下げていきたい。ここを起点に都市と里山の縁が深まるような場所になっていけるといい」
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