2025年06月18日 10:39更新
障がい者の地域活動支援に取り組んでいるNPO法人支援センターあんしんは、地元経済の活性化や地域社会の持続性向上を目指して、今年度から新しい3つの事業を始めることを16日(月)に発表しました。障がい者にも、地域にも役に立つという思いを込め、「にもプロジェクト」と名付け、活動資金をクラウドファンディングで募っています。
支援センターあんしんは障がい者の自立や社会参画などを目指して、十日町市内で就労継続支援B型事業所を2か所、空き家を改修したグループホームを12棟、重度の障がいがある人向けの生活介護事業などを運営しているNPO法人です。
今年度から新たに始める「にもプロジェクト」は障がいの有無に関わらず、誰もが自立可能な生活を送れるとともに、人口減少社会の中で地域に必要なインフラを維持し、関係人口を増やして活性化につなげることを目指すもので、柱となるのは3つの事業です。
1つ目は働き手を求める地元の事業所と障がいがある人の間で時間単位での仕事のマッチングを支援する事業です。あんしんが担ってきた農福連携コーディネーターの経験を活かし、業種を問わず市内企業と連携して働き手不足の解消を目指すほか、障がいがある人の将来的な正規雇用も促します。
2つ目は「あんしんチケット事業」です。これはふるさと納税の返礼品として、あんしんで製造しているトイレットペーパーを購入したり、団体への寄付を継続的に行ってくれる飲食店や企業で使えるサービス券を発行するものです。ふるさと納税の返礼品にすることで地域外の人を十日町市に呼び込み、消費活動につなげるのが狙いで、あんしんでは仕組みに賛同する企業も現在募っています。
3つ目は「帰る旅事業」です。これは旅行者などにあんしんのワークセンターなどで4時間程度働いてもらうことを条件に、あんしんが所有しているゲストハウスに無料で宿泊できる仕組みで、この地域に興味を持っている人などの来訪を促し、交流人口の拡大を狙います。
支援センターあんしんでは、このプロジェクトの運営費用を募るクラウドファンディングを6月30日まで行っています。
NPO法人支援センターあんしん 樋口 功 会長
「福祉の仕事をやっているだけでは、この状況から浮上するのは難しいと思う。町中の大勢の力をもらいながらこのプロジェクトをすることで、住みやすいまちになっていくのではないか。周りの商店や地域の人も『いいまちづくりに参加できるんだ』と一緒に仕事をしていきたい」
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