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地域でどんな子を育てたい?中里地域学校のあり方を考える会 栄村の教育長招いて講演会

2025年11月18日 15:31更新

十日町市内で見直しに向けた話し合いが進む中学校再編計画を受けて、学校のあり方を地域で考えようと中里地域の市民団体が、来年春に小・中学校を統合した新たな義務教育学校を開校する長野県栄村の下育郎教育長を招いて講演会を15日(土)に開きました。

講演会を開いたのは中里地域の住民有志6人が5年前に立ち上げた「中里地域学校のあり方を考える会」です。考える会では中里中学校の存続を目的に掲げ、年に4回会報を配布しながら、地域のことは地域で決めようと住民に呼びかけてきました。

中里地域学校のあり方を考える会 井口久雄さん
「会の活動を続けていく中で、関心はあるがなるようにしかならないという意識の人が多い。小規模校になっていき、人口も減少していくが、中里から学校がなくなっていいのかは根底にある」

考える会が初めて企画した講演会には、来年春に小中学校を統合して村にひとつの義務教育学校を開校する長野県栄村の下育郎教育長が招かれ、地域住民など41人が集まりました。この学校づくりに向けては、村民が自由に参加できる話し合いの場を設け、大切にしたい教育や育てたい子ども像について意見を交わし、14の理想的な授業の姿と「自学共育」というコンセプトを柱に据えたのが特徴となっています。

その上で下教育長はほかの地域との考え方の違いについて、子どもの数が少なくなったので小中学校を統合するのではなく、住民の話し合いで栄村の願う教育を実践するために統合することに決まった点を強調しました。

長野県栄村 下育郎 教育長 
「教育委員会は今回の統合や校舎建設などは一切決定していない。『みんなで学校を創ろう!』を展開しようとしたのは、行政が説明したり、住民に納得してもらったりするような会にはしたくなかった。地域住民が、地域の宝が学ぶ地域の学校を自分でつくるというところが見えてこないとこれから学校の関わりが薄くなるだろう」

講演のあと、栄村の事例を参考にワークショップが開かれ、参加者がグループに分かれて地域や学校の目指すべき姿を話し合いました。

参加者
「統合をしたとしても、学校は自分たちでつくるもので、地域には子どもがいるので、そこで何をしていくかが問われるというのが新鮮だった」
「30年後に学校が1つなんてありえないことだと思って、小さい学校でも大事にされる、地域に学校が欲しいというのが1番の思い」

中里地域学校のあり方を考える会 井口久雄さん
「地域でこの学校を残したい思いがあれば残していいと私は思っている。間近に栄村の実践している学びがあるので、これから会を中心に活動を続けていきたい」

なお十日町市では、10年後に全市の中学校を2から3校に、30年後に全市で1校とすべきという提言書を前提に、住民参加型の検討会「十日町みんなの学校プロジェクト」が現在、学区再編などの方針案をまとめている最中です。

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