2025年12月16日 13:48更新
ボールの投げすぎなどで成長期に発症しやすい「野球ひじ」の早期発見と治療を促すための検診が千手中央コミュニティセンターで13日(土)に開かれ、約160人が参加しました。
野球ひじは投球動作や投球数によって生じるひじ関節の機能障害の総称です。成長期の子どもが発症する場合が多く、早期の発見や治療が重要なことから、「越後妻有ベースボールプロジェクト」が、地元の野球少年たちを対象に検診を毎年この時期に開いています。
検診を行ったのは新潟リハビリテーション病院の真島裕也医師のほか、県内の整形外科医やリハビリスタッフでつくる「野球障障害ケア新潟ネットワーク」です。十日町市と津南町でクラブチームや野球部に所属している小学生から高校生まで約160人が集まり、触診やエコー検査でひじに異常がないかを調べました。
参加した中学生
「頑張って練習しているのに、野球ひじになると練習をしたくてもできなくなるのがつらい。正しいフォームで投げて練習の支障もなく投げていきたい」
参加した高校生
「野球で毎日使うひじを見てもらい本当にいい機会だった。ケガをしてしまうと野球のプレイから離れてしまうことになるチーム全体として『ケガを絶対にしないように』という意識で練習している」
参加した小学生
「去年 検査に引っかかったので検診の時に『ヤバいな』と思いながら受けた。結果を聞いて安心した。野球が終わったら湯船に入ってマッサージをしたり、温めてまた検査に引っかからないようにしたい」
ネットワークによりますと、野球ひじには骨や靱帯に負担がかかる「内側型」と、投球動作の繰り返しによるストレスで軟骨が損傷する「外側型」があります。「内側型」は痛みが発生しやすい一方で、「外側型」は痛みや症状が少ないために早期発見が難しく、異常を感じて受診した時にはすでに症状が進行している恐れがあります。重症化すると日常生活にも影響を及ぼし、手術が必要となる場合があるということです。
新潟リハビリテーション病院 真島裕也 医師
「この冬季間で治すことができれば、また来シーズンの春からボールを投げられるよう『冬の期間は体づくりをしっかりしようね』というアドバイスもできるので、この時期の開催は有意義でないかと思う。『野球ひじ』があることを知ってもらい、それに対して過度に心配するのではなく、しっかりと治して、しっかりと病院へ行き、診断を付けて治療すれば元に戻れる疾患だということを知ってもらいたい」
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