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信濃川発電所に係る河川環境検討会 水利権更新後の放流量や水温状況について報告

2025年12月25日 09:39更新

JR東日本の信濃川発電所が河川環境に及ぼす影響を話しあう検討会が15日(月)に開かれ、6月に信濃川の水利権が更新されて以降、夏の間の宮中取水ダムからの放流量や水温の状況が報告されました。

この検討会は、生物多様性の保全に向けて信濃川発電所が河川環境に与える影響についてJR東日本や専門家、地元の関係者などが意見を交わすものです。

信濃川発電所をめぐっては今年6月に水利権が更新され、新たな覚書ではダムからの放流量を年間通して毎秒40t以上、7月20日から9月10日までの夏の間は毎秒60t程度とし、必要に応じて河川環境に配慮した放流を行うとしていました。

水利権更新後に初めて開かれた検討会では、夏の間の放流状況が報告されました。それによりますと、7月20日から9月7日まで原則、毎秒60tが放流されたほか、気温の上昇による水温変化に配慮して毎秒80tに増やした放流が合計17日間行われたということです。

その結果、放流量による明確な水温の差は大きく現れませんでした。さらに9月8日から3日間、関係者の同意のもと、放流量を毎秒40tにする試行運用も行われましたが、目立った水温上昇は見られませんでした。

これらをふまえた上で、宮中取水ダム魚道でのアユの遡上調査や魚類数の調査においては、個体数は例年と大きく変わらず環境が維持できているとしています。JRでは来年以降も引き続き検証を続け、データの蓄積をしていく考えです。

埼玉大学名誉教授 淺枝隆 委員長
「水温は川の浅い所で大きく影響がある。信濃川はほかの川に比べて少し水温の日較差(にちかくさ)が大きい。それは信濃川が平たく流れているのが原因。水深が深い時にどういう事が起きるのか調べるために、(放流量を増やして)水位を上げることはしてもいい」

JR東日本 エネルギー企画部 岩本剛夫 部長
「実質1年分のデータしかない。データを蓄積するためにいろいろな流し方にチャレンジしたい。河川環境に影響がない流量のちゃんとした答えが出ていない。JRは信濃川の貴重な水を使わせてもらっているなかで、この地域の人たちの理解を得て事業をしていくために、JRの強みである地域の魅力を発信していくことをこれからも続けていきたい」

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