2023年09月14日 17:46更新

強い地震が発生し、北越急行の電車がトンネル内で緊急停止した想定で、乗客を避難させる北越急行の総合防災訓練が14日（木）の未明に行われました。

北越急行の総合防災訓練は毎年この時期、通常運行が終わった深夜0時頃から行われています。訓練は震度5強程度の強い地震が発生し、松代駅から十日町駅に向かう運行中の電車が駅の手前600ｍ地点の十日町トンネル内で緊急停車した想定です。

車内に乗客が6人いて1人は骨折で歩けない重傷を負い、残りはケガや体調不良があるものの、自力で歩ける想定です。

訓練では運転手が乗客にケガの状況を尋ね、指令所に救助の要請をしたあと、車両の外に出るためのはしごをセットします。

一方、十日町駅に駆け付けた消防は、駅員の誘導のもと、線路内を歩いて停止中の電車までたどり着きました。負傷者の重傷度を見分け、はしごや担架で乗客を車両の外へ避難させ、一行は再び歩いて駅を目指しました。

この訓練には、北越急行から24人と十日町地域消防署の職員19人が参加しました。北越急行によりますと震度5強以上の強い地震が発生した際は、指令所が対象区間の全ての電車を緊急停止し運行を見合わせます。

過去には中越、中越沖、長野県北部地震の際に実際に緊急停止しています。この時、乗客に大きなケガはありませんでしたが、中越地震の際は線路など鉄道設備が被災し、全線運行再開までに数週間かかっています。

北越急行 小池裕明 社長
「消防とどのように連携をとっていけばいいか改めて確認ができた。乗客の命を守るためには、改めて検討していかなければいけない」