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県立松代病院の無床診療所化方針 魚沼圏域医療構想調整会議が合意

2025年10月09日 14:29更新

県立松代病院の入院機能を廃止し、来年4月から無床診療所にするとした県の方針が魚沼地域の医療体制について、7日(火)に開かれた医師や自治体関係者が話し合う魚沼圏域医療構想調整会議で合意されました。

松代病院をめぐっては県立病院の赤字改善に向けた経営改革の一環として、外来医療や訪問看護の機能は残しつつ、現在39床ある入院機能を来年4月から十日町病院に統合し、無床診療所とする方針を県が打ち出しています。

これに合わせて十日町病院は現在4棟ある急性期病棟を1棟減らし、1棟だった回復期病棟を2棟に増やすよう機能が変更されます。これにより、回復期の稼働病床数は58床から116床となり、高齢者の医療需要の高まりにも対応した入院体制の維持につなげるとしています。

一方、松代や松之山地域の住民有志でつくる「松代病院を守る会」では方針の撤回を求めて、1万6000筆余りの署名と要望書を10月1日に県に提出していました。
関連記事:松代病院の入院機能の存続を求めて約1万6000筆の署名を県病院局に提出

こうした中で開かれた魚沼地域5市町村の医療体制について、医師や福祉施設、自治体の代表者が話し合う地域医療構想調整会議では、県の方針がそのまま合意されました。

十日町市中魚沼郡医師会 上村斉 会長
「医師会内で大きな反対意見は今のところ出ていない。仮に病床返上となったら、住民への丁寧な説明と今後残せる医療体制の維持に運営主体の県に尽力してもらいたい」

一方で会議では、診療所化を段階的に進める意見や十日町市に地域包括ケアの更なる拡充を求める意見がありました。

市立南魚沼市民病院 外山千也 院長
「来年の4月1日に一気に移行するのはハードランディング。段階的な再編をしたうえで、安心して一人ひとりケースバイケースで移転していき、そして在宅医療を受けていることを住民が見れば安心できると思う」

十日町市 市民福祉部 樋口幸宏 部長
「民間の看護ステーションが行きにくい松代・松之山などの山間地を優先していこうと、今後も医療環境が変わっていくと思うが、それに対応できるように努力していかなければならない」

新潟県病院局 経営企画課 田中秀明 課長
「地域に必要な医療を提供するために、今の限られた資源の中でどれだけ最大限やれるかを考えて示したのが今回の案。48年経ち、建物や設備が限界をむかえてなくなってしまうと心配している人もいる。診療所化した場合には建物も新しくしないといけないと考えている。将来のビジョンも示したうえで、できるだけ理解をしてもらえるようにしたい」

松代病院の無床診療所化は県議会12月定例会で条例改正案が審議されます。その上で県では、来年の2月ころから松代病院の入院受け入れを制限していく考えです。

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