2024年11月20日 14:07更新
今年で満90歳を迎え、これまで十日町市の教育やスポーツ、文化活動などの発展に尽力した寿町在住の桾澤英男さんが、自身の半生を振り返る「英風雑録」を出版し、出版を祝う会が14日(木)に開かれました。
「英風雑録」を出版したのは、十日町市出身の桾澤英男さん90歳です。この冊子は桾澤さん自身のこれまでの歩みを振り返るものになっていて、88歳の米寿を機に執筆をスタート、90歳の卒寿を節目に完成にこぎつけ、このほど出版となりました。
桾澤英男さん
「完成して楽々したというか、私は今まで若いときからいろいろな人に頼まれて、記録誌を大分作らせてもらったので、80歳になった頃自分史を作ってみようと思ったが、多忙でとてもやられないで、85歳頃から履歴や賞状など整理を始めて、これを作ったのは今年の3か月間。ただし家族は誰も知らないで、こっそりやっていた」
桾澤さんは18歳から教職に就き、十日町市近郊の小中学校で28年間にわたって教べんをとりました。昭和55年からは十日町市の体育課に採用され、課長職や公民館長など教育委員会の管理職を経験し、教育次長を経て平成4年に退職しました。
また在職中や退職後もスポーツや社会教育など多方面にわたる分野で活動し、スポーツ面ではクロスカントリースキーや陸上競技の指導に力を入れたほか、2009年冬季国体クロスカントリー種目の吉田クロスカントリーコースへの誘致を実現させました。
文化面では、今年設立30周年を迎えた十日町市文化協会連合会の立ち上げに関わった1人で、自身も書をたしなみ、「千手スノーシェット」の銘板や中条中学校の石碑の文字など多くの揮毫を残しました。
さらに市内の防犯活動や青少年育成活動にも長年携わり、現在もこども見守り隊として川治小学校の児童の登下校の安全を見守っています。
桾澤英男さん
「いろいろな立場をやったが、過ぎてみると楽しい人生だった。その一部が書かれていると思ってもらいたい。国体誘致で頑張ったのは思い出にある。県のスキー協会の会長が中越で頼むと言ったが、実は湯沢町になりそうだったので、会長とだいぶやりとりをして、何とか吉田に持ってきたというのは1つの誇りにしている。今から30年前に十日町市に文化協会を作った。県内外で珍しい組織にしようと作ったのが私たちの誇りになっている。あの頃私たちが奮闘して、17~18団体を文化協会に加盟させることができたので今年30年を迎えた。より発展的に考えて、今の人たちがやってくれることを大変うれしく思う」
14日(木)は本の発刊を記念した祝賀会が十日町市袋町の日本料理まえじまで開かれ、桾澤さんはキャリアの中で苦楽を共にした仲間たちと喜びを分かち合いました。
桾澤英男さん
「これまでを振り返って幸せな九十有余年だと満足している。皆さんに支えられながらの90年だったと皆さんに感謝している。大変よき人生だったと思う。ここまでくると夢はないが、長生きができたらしたい」
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