2024年12月06日 18:48更新
2022年4月に修学旅行中の新潟市立黒崎中学校の生徒が越後妻有里山現代美術館MonETに展示されていた大地の芸術祭作品を壊した問題で、話し合いを重ねてきた十日町市と新潟市の損害賠償の協議がまとまり、和解する運びとなりました。
これは6日(金)に開かれた十日町市議会 産業建設常任委員会で報告されました。この問題は2022年4月、新潟市立黒崎中学校の生徒が修学旅行中に越後妻有里山現代美術館MonETを訪れ、観賞中に芸術祭の作品を損壊させたものです。
クワクボリョウタ「LOST#6」
日本人作家、クワクボリョウタさんの「LOST#6」が踏み荒らされて全損、ドイツ人作家、カールステン・ニコライさんの「Wellenwanne LFO」の一部が壊されました。
カールステン・ニコライ 「Wellenwanne LFO」
十日町市では壊れた作品の補償を新潟市に求めていましたが、損害賠償の内容や賠償額の算出根拠などをめぐって折り合いがつかず、互いに弁護士を立てるなど2年以上にわたり交渉を続けていました。このほど示談協議が合意に至り、新潟市は「LOST#6」の損害費用、「Wellenwanne LFO」の修繕費用、弁護士費用の3つを補償するとして、674万6446円の損害賠償金を支払うことになりました。
渡辺正彦 産業観光部長
「2年半の月日が経ったが、ようやく行政同士の和解案が妥結した。警察の捜査は今現在も継続中。その部屋に入って柵を乗り越えたり、入って作品が足に当たってしまったという証言は沢山出ているが、それが故意・過失であったかは立証できていない」
新潟市は和解議案と賠償に伴う補正予算案を12月議会に上程し、23日(月)に議決される見通しです。それを受け十日町市では、来年1月下旬に開かれる市議会臨時会で歳入に賠償金を、歳出に㈱アートフロントギャラリーとNPO法人越後里山協働機構への補償料を盛り込んだ補正予算案を上程する予定です。
なお、2つの作品はどちらも壊された年内に修復・再公開され、現在も美術館で展示されています。
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