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宮中取水ダムのサケ遡上調査 ことしの捕獲数はわずか18匹!地球温暖化の影響か

2025年11月28日 15:22更新

宮中取水ダムで毎年10月に行われているサケの遡上調査で、ことし捕獲された数はわずか18匹と過去最も少なかったことがわかりました。サケの捕獲量は県内でも6割ほど減っていて、サケの回帰を見込んだ稚魚の放流活動にも影響を与えそうです。

宮中取水ダムの魚道でのサケの遡上調査は環境調査の一環として、信濃川中流域水環境改善検討協議会が平成21年から担っていましたが、令和5年度からはダムを管理するJR東日本が自主的に行っています。ことしの調査は10月1日から31日までの1か月間、ダムの大型魚道に設置された捕獲トラップを朝昼晩の1日3回確認される手法で行われました。

その結果、最も多い日で3匹。全体では去年の44匹より半分以上少ない、わずか18匹の捕獲に留まったということです。近年で見ると、令和3年に捕獲された996匹をピークに5年連続の減少となりました。

JR東日本によりますと、サケは河川の水温が20℃以下になると遡上する特性があり、10月に入ってから信濃川の水温が下がっていたため、遡上環境は整っていたと分析しています。そのうえで近年の激減は温暖化による海水温の上昇など全国的な捕獲量の減少と同じ要因とみています。

組合では昨シーズン、サケの捕獲数が44匹で放流に向けた独自のふ化事業に取り組めず、隣の魚沼漁協から約3万匹の稚魚の提供を受けて、なんとか放流まで漕ぎつけました。ことしは捕獲した18匹の中からふ化に取り組むよう県からの指導が入ったこともあり、7500個の受精卵を用意したということです。

さらにことしも魚沼漁協から稚魚の提供が決まり、組合では来春の放流事業に3万7500匹分が確保できる見込みと話しています。

中魚沼漁業協同組合 鈴木 登 組合長
「とにかくガバガバと減って弱った。どうしてこんなに減ったのか、極端な減少で驚いた。サケの獲れる数が極端に少ないので当然卵の数も少ない。3万匹放流しても3~5匹くらいしか信濃川に戻ってこない。あと2・3年経ったときに0匹になる可能性も。いずれにしても段々少なくなるだろう。サケは生きている川の象徴、これがいなくなると川が死んだと言わざるを得ない。だからなんとかこれを0匹にならないよう頑張って放流していきたい」

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