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大地の芸術祭「棚田」など イリヤ・カバコフ氏(89) 死去

2023年05月29日 17:27更新

「棚田」や「手をたずさえる塔」など、大地の芸術祭に多くの作品を残した旧ソ連ウクライナ出身の現代美術家 イリヤ・カバコフさん(89)が5月27日に亡くなりました。

(Photo Roman Mensing)
(左)エミリア・カバコフ (右)イリヤ・カバコフ

イリヤ・カバコフさんは1933年に旧ソ連、現在のウクライナで生まれ、50~80年代まで挿絵画家として活躍し、その後、現代美術家として海外に拠点を移しました。

イリヤ&エミリア・カバコフ「棚田」
(Photo Nakamura Osamu)

大地の芸術祭には第1回から参加し、松代の棚田を背景にその情景を詠んだ詩や、稲作に携わる人をかたどった彫刻を並べた芸術祭を象徴する作品「棚田」をはじめ、「人生のアーチ」「手をたずさえる船」「手をたずさえる塔」など多くの作品をこの地域に残しました。

カバコフさんの訃報はイリヤ&エミリア・カバコフ財団のFacebookで28日(日)に報じられました。

イリヤ&エミリア・カバコフ「人生のアーチ」

イリヤ&エミリア・カバコフ「手をたずさえる塔」

イリヤ&エミリア・カバコフ「手をたずさえる船」

29日(月)に十日町市役所で開かれた定例記者会見で、関口市長はカバコフさんと直接会ったことはないとした上で、これまでにカバコフさんが十日町市内に残した作品を振り返り、遺徳を偲びました。

関口市長
「大地の芸術祭のまさに中心という作品を作っていただいた方。芸術祭はここじゃなきゃダメというサイトスペシフィックな作品が多く、その作品だけでなく、その向こうにあるものを見てという作品が多い。まさにカバコフさんの棚田はそれを体現している」

「手をたずさえる塔はスタート直後にウクライナ侵攻があって、いまは青と黄色の光を発していると聞いている。夜に行ってあの光を見ると、優れた作家はすごいなと改めて感じる、素晴らしい芸術性のある作品。最後に松代の城山に作っていただいて、ものすごい力強いメッセージを妻有から発信できるのはありがたい」

「芸術活動の舞台に越後妻有を選んでくれたのはすごい名誉なこと。カバコフ氏にとっても越後妻有は非常に重要な土地だったのだろう。作品を時間かけて巡ってもらえると彼の偉大さがわかってもらえる。芸術活動が、奥様の手で引き続がれるのかはわからないが、引き続きエミリア夫人とはつながっていければ」

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