2023年09月05日 09:07更新
十日町市小白倉で巨大なもみじの木を引いて集落を練り歩く奇祭「もみじ引き」が3日(日)に、4年ぶりに行われました。
もみじ引きは小白倉集落にある十二社の秋の例大祭として100年以上続く、伝統行事です。その名の通り、モミジの木を引いて集落を練り歩き、その年、祝い事のあった家の前で宴を開きます。
元々は、みこしの代わりにマツの木を引き回したことが始まりで、大正から昭和にかけて数の少なくなったマツの代わりにモミジの木が使われるようになりました。
コロナ禍があけた4年ぶりの祭りには、地元をはじめ市内外から50人ほどが参加しました。祝い唄の天神囃子を歌ったあと、高さ10メートル、直径80センチのもみじの木に縄をくくりつけ集落内を練り歩きます。
また、もみじ引きはお清めのために参加者が互いに水を掛け合うことも風習として残っています。
江口通博 副実行委員
「4年以上に若返った気持ち。コロナ禍の4年間はずっとさみしかった。コロナ禍が明けて、みんなの顔も見られるようになり心がひらけた。集落に子どもたちも来て、にぎやかにしてくれるし、本当に山の中にいるけど幸せだと感じる」
小白倉集落には、日本の原風景と農業を通じたコミュニティを学ぼうと、27年前からイギリスの建築学校AAスクール(アーキテクチュアル・アソシエーション・スクール・オブ・アーキテクチャー)の学生がサマースクールで訪れています。祭りへの参加も恒例となっていて、今年は35人が里山の伝統文化に触れました。
AAスクール参加者
「すばらしい。人生でいちばんの時間を過ごしている。一生忘れられない。貴重な体験ができて、すごくラッキーだと思う」
江頭慎 教授
「本当に楽しい。地元の人の顔も非常にうれしそうだし、元気が出るし学生にもいい経験になると思う」
地元参加者
「楽しい。4年ぶりなので、これが続いていけばいいなと思う」
「祭りが続いていていいと思う。若い人が来ると活気づく、国なんて関係ない。言葉が通じなくても、気持ちが通じる」
このあと、引き回したもみじの木は切って薪にするということです。
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