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カール・ベンクスさんの松代15軒目の古民家再生 元和菓子屋の「三井屋」

2024年07月31日 10:59更新

松代地域で古民家の再生に取り組む建築デザイナーのカール・ベンクスさんが、地元で15軒目となる古民家「三井屋」のリフォームを手掛けていて、まもなく改修工事が完成を迎えます。まちの活性化に向けて移住者に定住してもらおうと、建物の販売開始を前に十日町市の移住コンシェルジュを招いた内覧会が25日(木)に開かれました。

松代地域のメインストリート、ほくほく通りに面する「三井屋」は築年数約120年の古民家です。建物はかつて和菓子屋の店舗兼住宅として使われていた2階建てで、床面積は約74坪あります。この古民家の再生を手がけたのはドイツ出身の建築デザイナー、カール・ベンクスさん(81)です。

カールさんは、20代の頃から日本の民家をドイツに移築する仕事に携わり、30年ほど前に松代の竹所集落にある古民家を購入してこの地に移住してきました。以来、これまでに松代地域だけで約30軒、国内すべてを合わせると60軒以上の古民家再生を手掛けています。

建築デザイナー カール・ベンクスさん
「『三井屋』は昔和菓子屋で商売をしていた。小さな商売もやろうと思えばできる。住むだけじゃなく建物を利用して通りがにぎやかになるといいし、そんな人が来るとうれしい。空き家を壊すのはもったいない。内装は現代風に直さないと誰も住みたくない。住んでも長く住まないからまた空き家になってしまう。建物を作ると人は絶対に来る。それだけ」

1階ダイニング

1階リビング

カールさんのフルリフォームとして地域で15軒目となる「三井屋」は、店舗と住宅を兼ねた名残から1階と2階それぞれにアクセスする入り口があるのが特徴です。1階には、部屋中央が吹き抜けとなったリビングルームとダイニングキッチン。2階にはウォークインクローゼットを備えたベッドルームのほか、自由に使えるフリースペースが2部屋分あります。

2階 踊り場

2階ベットルーム

またカールさんの仕事のこだわりとして古民家の雰囲気を残しつつ、快適に住み続けられるように1階のリビングルームと2階のベットルームには床暖房が入っているほか、壁全面の断熱材や屋根融雪設備も備えています。

建築デザイナー カール・ベンクスさん
「見てほしいのは柱と差しなどの骨組み。本当に芸術だと思う。細かく木と木を組み合わせるのは日本人しかできない。世界中でもやっているが、日本みたいにできない。地震があっても木が動くから折れない。骨組みは100%残したい」

「三井屋」はカールさんの事務所のプロジェクトとして建物を購入して再生したもので、改修後に一般販売されます。カールさんはまちの活性化に向け、地域の外から来た移住者に住み着いてほしいと考えていて、今回の物件を広く周知してほしいと、内覧会には初めて市の移住コンシェルジュ3人も招かれました。

 十日町市移住コンシェルジュ 小海航さん
「空き家にただ住むだけじゃなく、暮らしていくことが街を元気にしていくために重要。十日町市の空き家問題の解決に向けて、重要な取り組みだと思っている。空き家問題の解消に向けて我々も取り組んでいきたい」

「三井屋」の販売価格は土地代を含めて約6000万円となっています。建物は8月中に完成する見込みで、現在内覧も受け付けています。詳しくは、カール・ベンクスさんの事務所へお問い合わせください。

カール・ベンクス アンド アソシエイト有限会社
住所:十日町市松代2074-1
TEL:025-594-7882
ホームページ:https://karl-bengs.jp/

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