2024年08月21日 11:48更新
8月25日(日)から始まる十日町おおまつりに向けて、まつりを盛り上げる「俄」の準備が着々と進められています。
諏訪神社の秋季大祭十日町おおまつりでは、上町、下町、宮下と三つの地域が舞踊やお囃子のための移動舞台「俄」を引いて、各町内を練り歩くのが見どころのひとつになっています。このうち本町2丁目から寿町方面一帯を仕切る上町俄若衆連中では、祭りのちょうど1か月前からお囃子の練習が始まりました。
上町の若衆連中約70人のうち、お囃子を担当するのは約20人です。初日は1年ぶりに演奏する笛の感触を思い出しながら、2時間にわたって何度も曲のおさらいをしていました。
お囃子親方 上村櫻花さん
「まだまだみんなこれからですね。まだなまってるぞと言いたくなる。楽しみながらが1番だがその中でも1年に1回の祭りだし、各町内を回る時も1回しか通らないところもあったりするのでいい音を聞かせられたらと思う」
合わせて始まったのは俄を方向転換させる時に使う「てっこん棒」の削りだしです。長さ2m、直径15㎝ほどの丸太の皮をはいで電動カンナで先端を細く削っていきます。この先端の上に俄の車輪を乗せて、方向転換させるダイナミックな舵切りが上町俄の特徴です。そのため先端の摩耗が激しく、毎年祭りまでに約40本を用意します。
上町俄若衆連中親方 関口多聞さん
「上町俄は車輪がてっこん棒の上に乗るので、毎回ガッタンガッタンと迫力のある舵の切り方になっていて、とてもいい感じになっている。去年は4年ぶりということで思い出したり確認することですごくバタバタしたが、今年は去年やったので仲間も雰囲気を思い出して一段とみんな上がってきたので、いい祭りになっていくと思う」
一方、諏訪神社の周辺、諏訪町や学校町など6町内を仕切る宮之下俄若衆連中は祭りの1週間前に、俄の組み立てを行いました。
宮下では俄をそのまま保管する倉庫がなく、大小100以上のパーツに分解して保管し、毎年祭りの直前に若衆が一から組み立てるのが伝統となっています。この日はメンバー10人が長年の経験とそれぞれのパーツに記された記号を頼りに、約2時間かけて移動舞台を組み上げました。
宮之下俄若衆連中 水野賢さん
「今まで先輩たちが培ってきたものがあるので、自分たちも覚えながら若い世代にも覚えてもらって引き継いでいきたいと思う。本番までに気持ちをまた高めて、祭りを楽しんでいきたい」
宮之下俄若衆連中親方 塩川和博さん
「やっと盆が明けて組み立てが始まって、いよいよ祭りが始まるなという気持ちになってきた。宮下俄はほかの俄に比べて一回り小さいので小道も入れる。小回りがきくので町内の隅々まで回れるのが強み。まず第一に事故とケガがないように。あとはお神輿もあって、宮下は白丁も担っているので、お神輿を無事におろせるように頑張っていきたい」
上町、下町、宮下の三つの俄が一同に集まりお囃子やパフォーマンスを行う「三俄競演」は、26日(月)の午後6時30分から本町2丁目のラポート十日町前で行われます。
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