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20haの棚田を8戸でコメ作り 枯木又集落の10年後の農業を考える講演会

2026年05月08日 16:12更新

十日町市中条地区の枯木又集落では、20haほどある棚田でわずか8戸の農家がコメ作りを続けています。担い手の高齢化と人出不足が課題となる中、「10年後の農業」をテーマにした講演会が文化交流施設 のっとこいで4日(月)に開かれました。

枯木又集落は十日町市の中心地から18㎞ほど離れた中山間地に位置し、10世帯24人が暮らしています。集落には20haほどの棚田が広がり、農林水産省が認定する「つなぐ棚田遺産」にも選ばれています。

この棚田でコメ作りを担うのは地域内で5戸の個人農家。地域外の農業者を合わせても8戸に留まっています。さらに、担い手の高齢化も深刻になっています。

枯木又エコ・ミュージアムの会 山田栄 事務局長
「枯木又は高齢者が多くて、耕作者の平均年齢は66歳で後継者がいない。自分ができるうちは頑張るが、その先が見えていない状況。都会には農業に興味がある人が居ると思うので、その人達と一緒にやれないか考えている」

この日は集落の農業の未来を考えようと、地域住民を中心につくる「枯木又エコ・ミュージアムの会」が講演会を開き、地域内外から集まった約40人が参加しました。講師を務めたのは十日町市吉田地区出身で、秋田県の株式会社「大潟村あきたこまち生産者協会」の代表を務める、涌井徹さん(77)です。

涌井さんは十日町市で就農したあと、1970年に日本最大の干拓地、秋田県大潟村に家族で入植し、その8年後には「大潟村あきたこまち生産者協会」を立ち上げました。現在は米粉を活用したグルテンフリー食品の開発を手がけるほか、年間3000万食を生産するパックごはん工場を建設するなど、「若者が夢と希望を持てる農業」の確立を訴えています。

(株)大潟村あきたこまち生産者協会 涌井徹 代表
「全国のコメ農家は2020年は86万人、2025年は55万人、2030年には25万人になる見込み。今の日本の農業は国民食の供給が国策として行われている。国策だけど国民食を安定供給しているのは個々の農家。これからの農業は1人での農業経営ではなく、地域でやるべきと考えている。地域としてどう残していくかの覚悟と、意思を持つことが重要で、私だったらこの地域全体を会社として、みんなで残そうとしていく」

飛渡地区で農業法人を設立した人
「『中山間地の農業を守るために組織的にやる』と講演で聞いたが、まさに私の法人でやっていて間違っていないと思った。私の集落は個人農家がほとんどなくなってしまって、私の法人が大半を引き継いだ。当法人も小規模だが、枯木又のコメを仕入れて棚田のコメとして販売している。自分たちのコメに加えて、他の生産者のコメも高く売れるようにしていくのが展望」

なお、枯木又エコ・ミュージアムの会では、コメ作りに取り組みたい人に有料で棚田の一角を貸し出す「棚田オーナー」や、会が時給を支払って草刈りなどの農作業を手伝ってもらう「枯木又助け隊」など、地域の外の人が枯木又でのコメ作りに関わってもらう仕組みを今年度から立ち上げようとしています。

枯木又エコ・ミュージアムの会 山田栄 事務局長
「私たちが70歳を過ぎていて、若い人に入ってもらわないといけない。そのきっかけにするために『棚田オーナー』や『枯木又助け隊』という応援団を募集してみようと思っている。『流れない水は腐る』という言葉があるが、どうしたらいいかみんなで考えて行動していくことが大事」

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