2025年10月21日 14:49更新
十日町市地域おこし協力隊の実績や活動を広く知ってもらおうと、現役の隊員や元隊員たちが活動紹介や生産品の販売を行うイベントが18日(土)、初めて越後妻有文化ホール段十ろうで開かれました。
このイベントは現役の地域おこし協力隊員や市内に定住した元隊員が取り組んできた地域の諸課題解決に対する成果を広く市民に知ってもらおうと、新市誕生20周年記念事業の一環として開かれました。十日町市では平成21年から地域おこし協力隊の制度が始まりました。現在は24人が現役の協力隊として市内各地で高齢化や農業の人手不足などの課題解決に取り組んでいます。
また、これまでに90人が協力隊の任期を終え、そのうちの73%にあたる66人が市内に住みながら、地元資源を活用した新規ブランドの立ち上げなどで地域活性化につなげています。
イベントではこうした活動を紹介する展示や、元協力隊がプロデュースする商品の販売など合わせて20以上のブースが並びました。
このうち現在六箇地区で活動する田中礼さんはARゴーグルを使った地域ガイド体験などデジタルコンテンツを活用した地域の魅力発信に取り組んでいます。
六箇地区出身の来場者
「彼の得意分野のデジタルから入ったらどうなるのかと思って協力している。周りは限界集落ばかり。そんな中でどうやったら10年20年先と生き残って行けるのか。いろいろなことに挑戦してその答えを探してもらいたい」
またイベントでは、協力隊の定住につながる大きな要因となっている「十日町の住民が持つ協力隊に対する優しさや温かさ」に注目したパネルディスカッションも行われました。元協力隊の尾身拓矢さん、現役協力隊で水沢・当間沢地区で活動する瀬下雪絵さん、松之山地域布川地区で活動する野津美梨加さんの3人が、実際に体験したエピソードを交えつつ、担当地域の良さや定住を決めた理由を発表しました。
元協力隊 尾身拓也さん
「ワイワイ楽しそうに活動している地域の人たちの輪に埼玉から来た自分を受け入れてくれて、一緒にお祭りの準備などをした。その時のありがたさや地域の温かみを肌で感じたことが来る決め手になった十日町の魅力」
松之山地域布川地区担当 野津美梨加さん
「布川地域は大好きです。最初は3年の任期が終わったら東京で店を出すつもりだったけど、十日町市で過ごす中で野菜のお裾分けをもらったり、布川地区だけでは無く松之山全体の人から自分が協力隊だと認識してもらい優しくしてくれているので、松之山に住み続けようか迷っている」
一般社団法人里山プロジェクト 小山友誉 代表
「協力隊は『こうゆう仕事をするために来た』となりがちだけど、そうでは無く地域と一緒に生活をして二人三脚で課題に向かって挑戦することが大事。まずは地域の人たちから協力隊を育ててもらう必要があり、十日町はそれを懐深く受け入れてくれる。その優しさに都会から来る自分たちは感動して『この温かい背中をしっかり追いかけていきたい』と思わせてもらうところがほかの地域と違う。協力隊一人ひとりの人生が地域に来て、人生を過ごしている事に重さを置いてみんなでサポートすることを大事にしていきたい」
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