2025年12月08日 18:06更新
屋根の雪下ろし事故を防ごうと、ハーネスやロープワークなどの安全装備を学ぶ講習会が7日(日)開かれました。十日町市では昨シーズン、13件の転落事故が発生していて、雪下ろしの際には必ず命綱を付けるよう呼びかけられました。
この講習会は屋根雪下ろしの事故を防ごうと、新潟県が豪雪地を中心に各地域で毎年開いています。講師は長岡技術科学大学の上村靖司教授が務め、十日町会場には市内から11人が参加しました。
上村教授は転落事故を防ぐには命綱を付けることが重要と話し、命綱を結びつけて固定するために屋根に設置するアンカーについて、製品の種類や使い方などを詳しく紹介しました。
そのあとの実技指導ではロープを結ぶ時に使う8の字結びの「エイトノット」や、くいに巻きつけてロープを固定する「インクノット」などの結び方が紹介されました。
また参加者は「シットハーネス」と呼ばれる安全帯を実際に身に着けて、使い心地や安全性を確かめました。
参加者
「屋根の上で足がツルッと滑ることが時々あり、『危ない』となることがある。道具を上手に使えば今までよりもうまく雪を下ろせると感じた。命綱があるだけでも全然違って安心してられる。せっかくアンカーもつけて講習会も受けたので、ちゃんと実践して屋根の上に上がりたい」
十日町市では昨シーズン、除雪による事故が35件発生しています。そのうち13件が屋根やはしごなどからの転落事故で、死亡者はいませんでしたが、1か月以上の重傷を負った人は8人にのぼりました。
長岡技術科学大学上村靖司教授
「転落防止の対策は実は命綱しかない。命綱と結ぶ場所がなければほぼ意味がない。屋根に『アンカー』を付けていただくというのが安全対策の第一歩となる。自分では除雪ができない人が業者に頼むうえでも、アンカーがなければお断りするケースも出ている。そういった場合も含めてアンカーの設置を検討してほしい」
なお、十日町市では命綱固定アンカーの設置費用を助成する補助金制度がありますが、今年度の申請はすでに受付を終了しています。
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