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空を舞う花婿! 松之山伝統の「むこ投げ」3人が宙を舞う

2023年01月15日 19:48更新

新婚の男性を雪の斜面に放り投げて結婚を祝う松之山地区の伝統行事「むこ投げ」と、どんど焼きの灰で作った墨を顔に塗りあう「すみ塗り」が15日、松之山温泉薬師堂で行われ、3組の夫婦が地域からの祝福を受けました。

むこ投げは江戸時代から松之山地区に伝わる小正月行事で、地元集落の女性と別の地域の男性が結婚した腹いせに雪の上に男婿を放り投げたのが始まりとされ、現在は新婚の夫婦を祝う風習となっています。ことしは一般公募で3組が応募し、地元松之山三桶出身の志賀春香さんと田口聖子さん姉妹のそれぞれの夫で十日町市内在住の志賀義明さん、魚沼市在住の田口諒さんのほか、埼玉県在住の佐藤亜武さんが主役を務めました。

志賀義明さん

志賀義明さん「投げられる直前はドキドキしたが、投げられた瞬間は本当に気持ちよくて。雪もいたくなかったので、気持ちよく飛ぶことができた。みんなで健康で、けんかするかもしれないが、そのたびに絆を深めあえるような温かい家庭を作っていきたい。」

妻の春香さん「思った以上に飛んでくれたので良かった。常に笑いあえるような家庭に。姉妹での参加は初と伺っている。コロナも緩和された中で皆様に盛大に祝っていただけたのは非常に光栄。近くに住んでいながら、これまでこの行事に参加したことなかった。個人的にも温泉街の人たちにお世話になっていて、ある意味恩返しというか協力できたのはうれしい」

田口諒さん「すごい清々しい気分で1年うまくやれそう。これから生まれてくる子どもと幸せに温かい家族を築きたい」
妻の聖子さん「高く飛んでよかった。家族がそれぞれ楽しく過ごせるような家庭を築きたい。姉と一緒に参加できて、なかなか無い機会。一緒に飛ばせてもらえてよかった。」

佐藤亜武さん「松之山は小さいころからスキーで来ていて行事を知っていたが、実際に自分が参加して、地元の温かさやつながりの強さを感じられて、良い経験をさせてもらった。投げ手の皆さんが頑張ってくれて、高く飛べたので気持ちよかった。常に笑いが絶えないような、ささやかな日常を楽しめる家族に」妻の彩希さん「すごく楽しそうに笑顔で転がってきたので良かった。いつもの日常を2人で楽しんでいけたら」

婿投げのあとは、さいの神行事のどんど焼きが行われ、そこで出た灰と雪を混ぜ合わせた墨を塗りあう「すみ塗り」が行われ、参加者が無病息災を願いあっていました。

松之山温泉組合長の山岸裕一さんは「お婿さんを投げて1年頑張ろうという、その年のスタートとなる行事。伝統行事なので毎年続けていくことが大事。コロナも明けてきて、従来の日常のように開催できたのはすごく良かった」と話していました。


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