2025年08月21日 17:07更新
大学と地域が連携して課題解決に取り組む総務省の支援プロジェクト「ふるさとミライカレッジ」のモデル実証事業に、十日町市と去年、包括連携協定を結んだ私立実践女子大学による移住定住促進への取り組みがこのほど採択されました。棚田を中心とした農的な暮らしを資源に関係人口を増やすのが狙いで、学生たちが松代・松之山地域で空き家などを活用したまちづくりに取り組みます。
実践女子大学では地域活性化や地方の現状について学ぼうと、2014年から一色ヒロタカ教授の研究グループが松代田野倉地区に。2015年から須賀由紀子教授の研究グループが松之山布川地区に毎年訪れて、田植えや稲刈り、地元の祭りなどに参加して交流を育んできました。
活動の様子
これを受け、十日町市と大学は去年11月に包括連携協定を結びました。今年度は地方創生に向けて大学と地域が連携して課題解決に取り組むプロジェクトを総務省が支援する「ふるさとミライカレッジ」のモデル実証事業に採択され、1千万円の助成金を活用しながら関係人口の拡大を目指して活動の輪を広げます。
布川地区 小野塚建治さん
「学生たちが来てくれてお年寄りから子どもまで喜んでいる。いつも『おかえり』『またね』と自分の娘のように言っている」
17日(日)に松代棚田ハウスで開かれたプロジェクトのキックオフイベントでは、須賀ゼミ・一色ゼミの2つのグループが取り組む地域の新たな拠点づくりについて、具体的な計画が関係者に紹介されました。
須賀ゼミは布川地区の空き店舗を改修し、「松代ふるさとマルシェ」と題して、地域の農産物の販売やワークショップを開くイベントを9月と11月に開きます。
一色ゼミのグループは田野倉地区の古民家を宿泊やイベントができるスペースとしてリノベーションし、地域外の人が観光や農業を目的に訪れる時の拠点づくりを目指します。すでに学生たちは7月から十日町市に通い始め、事業の準備に取りかかっています。
一色ゼミ 学生
「地域の人たちの知識を教えてもらって、私たちの知ってることも伝えながら、一緒に拠点をつくっていきたい。新しいことだけじゃなくて、地域の人の伝統を残しつつ、さらに進化させていきたい。新しい観光客や地域の人と一緒に新しい活性化をつくっていきたい」
実践女子大学 一色ヒロタカ 教授
「地域の人と一歩一歩前に進んできたから今日を迎えられた。拠点をつくり出す事が資金面で1番のハードルだった。今回のプロジェクトの中で学生たちが地域と一緒につくれることは大きな足がかりになる。『学び合える場を作りたい』これがひとつのモデルとなって、学生たちのフィールドワークというよりキャンパスとして捉えられるような場所をつくらなければならない」
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